ポジティブ思考の罠について

Daigoさんのニコニコ動画『成功したいならポジティブ思考を捨てよ』を見た。

自分は、せっかくなら成功したいなぁという思いがあるし、人生にはネガティブに考えるよりはポジティブに考えたほうが良いはずだという思いを持っていたので、題名が衝撃的で思わず見てしまった。 この動画がとても参考になったのでぜひ紹介したい。

 

動画の内容

  • 成功に繋がりそうだけど実は役に立たないこととして、以下の3つの要素がある。なぜこれらが役に立たないのか解説する。

    • ポジティブ思考

    • 情熱

    • 協調性

ポジティブ思考について

  • ポジティブ思考によって、一時的には気分が良くなるが、長期的にはうつ状態につながる。

  • ポジティブ思考によって、より良い自分を想像することで、ゴールを達成したような感覚になってしまい、達成までのモチベーションが下がる。また、ゴールの達成のための障壁やその対策を想定しなくなり、失敗しやすくなる。

  • ポジティブ思考によって、期待を無駄に高くしてしまい挫折を大きくしてしまう。理想と現実のギャップに苦しむことになり、失敗のダメージが大きくなる。

  • ネガティブな人がポジティブ思考をすることにより感情が不安定になる。ネガティブな人はポジティブシンキングをするのではなく、ロジカルシンキングをするようにする。不安を明確化し、対策をたてることが重要。目標や妄想は障壁や対策をセットにして考えていく(WOOPの法則)こと

  • ネガティブな感情は、否定するのではなく、どのように利用するかを考えることが大事。ネガティブな感情をネガティブに捉えないことがコツ。体験をネガティブに感じるのではなく、そこに意味を見出す。この体験にどのような意味があるのか?を考える。意味を見出すことにより、ネガティブな感情は乗り越えることができる。

  • 意味のある人生を送るためには、壁を乗り越える必要がある。つまり意味のある人生において「苦しみ」は必要なこと。

  • 現実的な予測を立てて、それを超えていくことが大事。現実離れした空想はやる気をただの「いい気分」に変えてしまう。いい気分になれるから、より大きな目標を立ててしまい、障壁や対策を考えなくなる。結局、目標は達成できず、大きく落ち込む。

  • ポジティブ思考は妄想や空想に結びつきやすい、ネガティブ思考は現実的な予測に結びつきやすい。

情熱について

  • はじめから情熱を追い求めると、大して深堀りしていないのに情熱を持てないと感じて避ける、軽い障害にぶつかるだけで挑戦をやめてしまう。新しいことにチャレンジする探究心をなくしてしまう(チャンスを逃してしまう)

  • 仕事をしていく中で芽生えていく情熱はOK。最初から情熱を求めるのがNG。

  • 情熱を持って仕事をしている人ほど、仕事がうまくいかない可能性が高くなる。

  • 情熱のあるなしと、仕事のパフォーマンスに差はないという研究結果がある。

  • 情熱を求めている人は割り切って仕事ができない。やりたい仕事の中には、いやなことやめんどくさいこともある。

  • 情熱は長く続かない。時間とともに情熱は薄れていく。情熱があるうちにシステム化していき、続けられる仕組みをつくることが重要。

  • 情熱が裏目にでる可能性もある。バーンアウト等(燃え尽き症候群等)。情熱と現実のギャップに苦しみ、不要なストレスを感じてしまう可能性がある。

まとめ

「ポジティブ思考によって、勝手に期待をあげてしまい、挫折を大きくしてしまう」というところは、素直に納得した。自分自身、ポジティブ思考でそのよう体験があるからだ。また、ポジティブシンキングによって、障壁や障害の対策が甘くなるというのも耳が痛い。

情熱についても納得で、熱くなっているときよりも少し冷めて、割り切って仕事をしているときのほうがパフォーマンスが高いという実感がある。情熱が行き過ぎているときはとにかくこだわってしまって仕事がいつまでも完了せず、結果、お客様にも内部にも迷惑をかけてしまいがちだという経験があるからだ。

自分自身、一番パフォーマンスが良いのは、完了のラインを明確にして、タスクに分解し、完成よりも完了に向けてタスクをこなしているときだ。変にポジティブや情熱等の感情を介在させずに、淡々と仕事に向かっているときのほうが、振り返ってみるとハイパフォーマンスであることが多いと思う。

今回の放送を見て、漫画医龍に出てきた「天才というのはその道の究極のリアリストだから」というセリフを思い出した。無駄にポジティブに捉えたり下手に情熱を持つのではなく、現実をありのままに受け入れてロジカルに考え、完了を目指して行動をしていきたい。

それにしてもDaigoさんのニコニコ動画はとても参考になる。紹介されていたおすすめ本も読んでいきたい。 

ネガティブな感情が成功を呼ぶ

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